『現代史の争点』

『現代史の争点』

現代史の争点

秦郁彦

現代史におけるホットなトピックを、内外左右のいかなる勢力にもはばかること なく冷静に考察し、明快な推理を展開する名著。「従軍慰安婦」問題については 、「戦後五十年をめぐる壮大な茶番劇」とバッサリ。また著者は「昭和史の謎を 追う」(文春文庫)で、済州島での実地調査を行い、吉田清治の延言が事実無根で あることを暴いた。

単に事実を突きとめるだけでなく、史実を歪曲して特定の政治運動や「愉快犯」 的プロットに利用するトリックやレトリックを見破り、指摘する作業も歴史家の 任務である。

南京事件、慰安婦問題、教科書論争など、現代史におけるホットなトピックを、 内外左右のいかなる勢力にもはばかることなく冷静に考察し、明快な推理を展開 する快著。

現代史の争点 (文春文庫)